OS (Windows)が落ちるのはGPUが高温になるから?GPU温度を3DMARKやGPU TWEAK IIIで計測してみる
デスクトップのGPUを「ASUS Dual Radeon RX 7600 XT OC Edition 16GB GDDR6 (DUAL-RX7600XT-O16G)」にしてから、それなりに快適に過ごしている。
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とても安定的に動いていて、普段遣いしている中で困ることはない。
ただ、ゲームなどで高負荷になったときに、たまにOS (Windows 11)ごと落ちることがあるのが気になっている。
ほとんどないんだけど、ごくたまにある。おかげで再現性がないので、何が起こっているのかも実際のところよくわかっていない。
GPUが高温になってしまうとかいう物理的な問題なのか、ドライバーに不具合があって暴走してしまうのか。
ドライバーの不具合はどうにもならないことから、ひとまず簡単に測定できそうなGPUの温度を測ってみることにした。
高負荷時は80℃くらいに張り付く
実験に使ったのは、おなじみのベンチマークソフト「3DMARK」だ。
Steamセールのときに1,000円以下になっていたことがあり、これは買いだ!と勢い込んで購入したので、贅沢にも?有償版を持っていたりする。
とにかく高負荷になればいいので、細かいことは考えず、「Steal Nomad」のストレステストを実行する。ストレステストというのは、要は20回連続で動かしてみるものらしい。
実行結果の中にGPU温度があったので見てみる。

GPU温度は開始直後からじわじわと上がっていき、だいたい80℃くらいで張り付いている。ここで止まるところを見ると、このあたりの温度でサーマルスロットリングが起きているのかもしれない。
ベンチマークの中ではこの温度を超えることはなかったようだが、もしかしたら、最大瞬間風速的にもっと温度が上がってしまうことがあるのだろうか。
ひとまずストレステストの実行中はOSごと落ちるようなことはなく、安定的に動作していた。
GPUのファンは最大速度で回り続けていて、それなりの騒音がしていた。
ASUS「GPU TWEAK III」でGPU温度を測る
GPUの製造元であるASUSから「GPU TWEAK III」というアプリが提供されていて、このアプリを使うともう少し細かく温度が測ることができる。3DMARKを実行直後に、GPU TWEAK IIIでもGPU温度を確認しておいた。すると、3DMARK実行前と実行中で、
- GPU: 50 → 80℃
- Junction: 50 → 100℃
- Memory: 70 → 94℃
という結果が出ていた。
それぞれの具体的な内容はわからないが、GPUはコアのことで、MemoryはGPUに搭載しているメモリのことだろう。Junctionはなんだろう?
細かいことはわからないにしても、GPU内部で部分的には100℃近くまで上がっているようだ。
GPU付属のファンで冷却能力は十分なのか?
3DMARKで高負荷状態を作り出し、その時の温度をGPU TWEAK IIIなどで測ってみたところ、80℃くらいは行っていることがわかった。部品単位で見れば100℃近くまで行くところもあるらしい。
今のところGPUには特に熱対策はしてなくて、GPUパッケージをそのまま使っている。
ケースファンは、ケースにもともと付属していたものが後部に1つあるが、これがGPUの冷却にどのくらい寄与しているかは不明。位置的にそこまで効いている気はしないけど。
他の部品を見てみると、CPUにはそそり立つようなヒートシンクと大型のファンが付いたCPUファンを使っているのが効いているのか、50℃くらいで張り付いている。
SSDにはヒートシンクをつけていて、これも50℃くらいで収まっていることを確認している。
そう考えると、GPUは部分的にとはいえ100℃くらい行っているわけで、もう少し冷却してやってもいいのかもしれない。
ベンチマーク結果をグローバルデータと比較
3DMARKで計測したデータは、オンライン上で他の人が計測したデータと比較することができる。
私のデスクトップに採用しているCPUやGPUが同じような構成のデータと比較してみると、私の環境で計測したデータは下位30%くらいだそうだ。え?かなり遅いってこと?
もちろん、計測データの中には、CPUやGPUをオーバークロックして測定しているものもあるだろうから、単純に比較はできないのだろうけど。
それにしたって、下位30%なんだったら、性能を活かしきれてない可能性もある。
それこそ、高負荷時はサーマルスロットリングが起きていて、性能低下している、とか?
おわりに
デスクトップが高負荷時にごくたまに落ちる。これがGPUが高温になることによる影響なのか確認しようと、ひとまず高負荷時のGPU温度を計測してみた。
そして、高負荷時のGPU温度を測ることはできたし、最大で80℃くらいになっていることは確認できた。
これがサーマルスロットリングがおきてその辺りで収まっているのか、ちょうどいい塩梅でその温度に落ち着くのかはよくわからい。
実験中はOSが落ちることはなかったので、結局のところ真因は不明。
ただ、似たような構成のデータと比較した感じだと、改善の余地があるような気がしている。
例えば、GPUをもっと冷やしてやると性能が向上するかもしれない。
GPUを冷やす手っ取り早い方法としては、ケースファンを増やすことで、デスクトップ筺体内の排熱能力を上げてやることかな。これで間接的にGPUを冷やすことはできるんじゃないかと思う。これならそれほどコストはかからないし、やってみる価値はあるかな。
ついでに冷却能力を上げることでOSごと落ちることがなくなれば万々歳なんだが。
もし熱の問題なら、GPUへの供給電力を下げるといった手段もあるようだし (GPU TWEAK IIIで設定できる)、いくつか試してみるとしよう。