ミニPCにゲーミング向けLinux「Bazzite」をインストールして、ゲーム専用パソコンを作ってみる
ミニPCにゲーミング向けLinuxと言われている「Bazzite」をインストールし、ゲーム専用パソコンに仕立ててみた。

BazziteをインストールしたミニPCは「Minisforum UM773 Lite」である。
ミニPCにBazziteをインストールする
Minisforum UM773 Liteは、これまではManjaro Linuxが入っていて、Linuxデスクトップ機として使ってきた。

CPUにRyzen 7 7735HSを採用しており、内蔵GPUはRadeon 680M。メモリは32GB、SSDは1TB。
Linuxデスクトップとして普段遣いするには十分なスペックのマシンだろう。2年半くらいはLinuxデスクトップとして使ってきていて、不満に感じることはなかった。
ただ、最近はあんまりLinuxデスクトップとして使ってやれておらず、もっといい使い道はないかなと思っていた。
そんな折に、Bazziteという、ゲーミング向けLinuxとうたわれるOSが目につき、ここはひとつ、ゲーム専用パソコンを仕立ててみるとどんな感じになるだろう?と思ってインストールしてみたのであった。
インストールに困ることはなく、あっさりとインストールすることはできた。
Bazziteのメンテナンスはそれほど難しくない
本機はゲーム専用パソコン、すなわちゲーム機に仕立ててみようという試みだったので、OSのメンテナンスはほぼするつもりはない。
Nintendo SwitchなんてOSのメンテナンスなんてしないだろう?Steam Deckだってそうだ。実際は、本体のアップデートがあるから適用して再起動しろ、と言われるし、それがOSのメンテナンスをしているということなんだけど。ほとんどの人はそうしてOSのメンテナンスをしているなんて意識してやってないだろう。言われるままに再起動しているだけなんじゃなかろうか。
それに比べると、Bazziteをインストールしたパソコンは、あくまでパソコンだから、少なからずセッティングやメンテナンスは必要になるようだ。にしても、それもそこまで複雑なものじゃなくて、プレインストールされたアプリを実行するだけでだいたいは終わる。
こういう、メンテナンスをそこまで意識しないでよい設計をしているあたり、ゲーム機ぽさはあると思う。
OSのアップデートは比較的頻繁に行われているようだから、1週間おきとか、1ヶ月おきとか、適当なタイミングでアップデートをしてやるといいだろう。まあ、正直、OS自体のアップデートはそこまでやらなくてもゲームはできるんだろうけど、セキュリティを考えると適宜アップデートしてやった方がいいのは間違いない。
BazziteはSteamなどのプラットフォームを使ってゲームを実行する
BazziteはあくまでOSであって、ゲーム自体はSteamなどのプラットフォームを使って実行する。これはAndroidタブレットで電子書籍を読むなら、Kindleアプリを使ってKindle本を読むのと同じだ。
Steam以外のプラットフォームも対応しているみたいだが、私はパソコンゲームは基本的にSteamしか使ってないので、他のプラットフォームのことは試していない。
SteamはLinux用のデスクトップアプリもあり、そのアプリがBazziteではプレインストールされている。そのため、Steamアプリを起動し、自分のSteamアカウントを使ってログインすれば、もうゲームができる状態になる。
なお、GPUドライバはOSインストール時点で組み込まれていて、本機のGPUはRadeon 680Mと正しく認識されていた。GPUドライバは、Bazziteのインストーラーをダウンロードするところで選択できるようになっていて、私の場合はAMD用のインストーラーをダウンロードして使っている。
あと、ゲームパッドのインストールも困らなかった。家にあった適当なゲームパッドをつないでやったら、すぐ認識された。
Steamにはビッグピクチャーモードというのがあって、そのモードにするとフルスクリーンのゲーム機っぽい画面になる。このモードにしておけば、ゲームパッドでほとんどの操作が完結するし、ますますゲーム専用機ぽくはなるかな。
以上のように、ゲームをするための準備は、Bazziteをインストールした時点でおおよそ整っており、ゲーミング向けLinuxをうたうだけあって、しっかり設計されていると思った。
あえていうと、日本語入力は特定のアプリのインストールや設定が必要だから、それはやっておくと便利かもしれない。何か日本語を入力するようなゲームをするなら必須だろう。
Bazziteにゲームパッドを認識させ、ゲームで遊ぶ
準備は整った。ゲームを試すときだ。
まずは日課のように遊んでいるNBA 2K26や、最近楽しくて仕方がないHorizon Zero Dawn Remasterdなどといった重たいゲームや、那由多の軌跡、イースSEVENなど軽めのゲームをインストールしてみる。
何気にこのゲームをインストールする時間がめちゃくちゃ長かった。最近のゲームなんて100GB近いものもゴロゴロしているし、仕方ないのだろうが・・・ちょっと試しにやってみたいだけなのに、ここに異様に時間がかかってしまったのだった。インストール中はネットワーク帯域も逼迫するし。家のデスクトップなどに入っているゲームであれば、Steamの転送機能で転送でき、当然そっちの方がダウンロード時間は減るし、ネットワーク帯域も逼迫しないから、そういうのもうまく使いながらゲームのインストールを進めた。
ゲームのインストールができたら、試しに遊んでみるが・・・まあ、わかっていたんだ。内蔵GPUのRadeon 680Mにはそこまでの期待はしちゃいけないってことは。一昔前のハンドヘルドにはよく使われていたものだし、そこそこは行けるんだけどなぁ。
軽量級の那由多の軌跡やイースSEVENなんていうPSP時代のゲームはそのまま動いたし、Tomb Raider Game of the Yearというグラフィックがきれいなものでも無調整で動いてくれて、680Mなかなかやるやんけ、と思った。
一方で、NBA 2K26はだめだった。シュートがだいぶ入らない。詳細は省くが、このゲームはFPSが低いとシュートが困難になる。本機のスペックだと、頑張ってグラフィック調整しても、あんまりいい具合にならなくて。いっそのこと目を瞑っていた方がシュートが入りそうだった。ゲームにならない。
Horizon Zero Dawn Remasterdはまだマシだったけど、コマ送りにならない程度にグラフィックを調整してやると画質が荒くて見づらいし、そもそもグラフィックが美麗なのがウリのゲームなのに、そこまでしてこのマシンでやらんでもよくね?と思った。NBA 2K26もそうだけど。
こうなってくると、今やりたいゲームが、このマシンでもできるタイトルかどうかで使い道が変わってきそうだ。
Steam Deckの優秀さを改めて感じる
このように、ミニPCにBazziteをインストールし、ゲーム専用機に仕立てて遊んでみたことで、Steam Deckの優秀さを改めて認識することになった。

Steam Deck (Steam OS)のゲーム機らしいインタフェースは言うまでもない。
CPUやGPUの性能で言えば、ミニPCに採用されているRyzen 7 7735HSに劣るのに、快適にゲームができる。NBA 2K26やHorizon Zero Dawn Remasterdだって普通に遊べるのだ。
このあたりは、ゲームをパソコンでしようと思ったらぶち当たる問題だろう。ハードウェア構成や、ゲーム個々のグラフィック設定など、パソコンでゲームをするにはパラメタが多すぎるのである。Nintendo Switchのようなゲーム専用機は、そういうジレンマがないように作られているから、意識することもない。
Steam Deckはパソコンではあれど、Nintendo Switchなどのゲーム専用機に近く、悩みどころが少ない。SteamそのものがSteam Deckで快適に動作するゲームを精査しているし、ゲームの方もSteam Deck用の設定を持っていたりする。最近のゲームほど、ゲームの方がSteam Deckを意識して調整してくれているくらいだ。
おかげで、Steam Deckでは大体のゲームが大体いい感じに動く。これがSteam Deckのよいところだ。
結局のところ、頑張ってミニPCにBazziteを入れてゲーム専用機のように仕立ててみたんだけど、これならSteam Deckで遊んでた方がよくね?という結論になってしまった。
まあ、今回はミニPCにBazziteを入れてみた、というところからはじまっているからな。ちゃんとゲーミングパソコンにBazziteを入れていれば、ゲーム専用機として使い用があったのだろうけど。
おわりに
ミニPCにゲーミング向けLinux「Bazzite」をインストールして、ゲーム専用機に仕立ててみた。
Bazziteをインストールした時点で、ゲームをするための準備はほぼ終わっているようなものだったし、メンテナンスも難しくなさそうだった。さすがゲーミング向けLinuxをうたうだけあって、ゲーム専用機ぽいものを作るにはいい選択肢になると思う。
ただ、流石に今回試したミニPCでは、ゲーム専用機としての使い道はかなり限定的で、遊ぶゲームを選ぶな、といったところ。もしゲーム専用パソコンがあったらどんなふうに使えそうかな?というのを試したくて作ってみたんだけど、これならSteam Deckでいいんじゃないかと。むしろSteam Deckの絶妙なバランス感を再確認することになったというか。
とはいえ、これは単純にパソコンのスペックの問題だから、まともなスペックのパソコンであれば使いようはあるだろう。果たしてそんなスペックのパソコンをゲーム専用機にするというケースがどんなものかは私の中で想像つかないが・・・むしろそれならNintendo Switch 2を買うとか、Playstation 5を買うとか、Xboxを買うとか、その方が間違いがない気もするし・・・
Bazziteを試したことで、パソコンをゲーム専用機にする、という可能性とロマンを感じることはできたかな。






