別所温泉で常楽寺を参拝。本堂の茅葺き屋根が立派で、重要文化財なども配置されていた
別所温泉で別所神社を訪れたあと、常楽寺に寄って行った。
別所神社のすぐそばにあったので、ついでに参拝していく。
常楽寺の本堂はとても立派な茅葺き屋根でしつらえられており、うまく表現できないのだが、なんだか厚みを感じる。歴史的にも、物理的にも。その上に雪が乗っているところに風情が感じられる。
本堂の中にも上がってよさそうだったから入ってみると、観音様らしき像を中心にお堂が作られていた。
屏風やふすまにも水墨画?が描かれていて、精緻な画風に趣を感じる。本堂の中はなんともアーティスティックだった。
なお、ちょくちょく観光客らしき人は見かけたが、お堂に上がる人は誰もいなかった。
パンフによると、こちらのお寺は、
天台教学の道場として全国の学問僧が集った常楽寺。
とのことで、昔は学校のようなものだったらしい。
境内には立派な松もあった。「御船ノ松」というらしい。
こちら御船ノ松は、パンフによると、
阿弥陀仏が衆生を極楽浄土へと導く宝船を模した、樹齢350年の「御船の松」
とのこと。赤松らしい。かなりの横幅があって、ご立派な様相。
本堂の左手奥には、国の重要文化財などが設置されているらしいから、そちらにも行ってみる。
まだまだ雪が残る階段を、滑らないよう気をつけながら登っていく。
階段を登って振り返ってみると、本堂の裏手側が見えた。
こちら側が日陰になるからか、屋根の雪がそのまま残っているようだ。
さて、階段を登りきった奥には、何やら石を積み重ねたオブジェが多数あった。
案内板によると、国の重要文化財である石造多宝塔と、上田市の指定文化財である石造多層塔が設置されているらしい。
近づいて見てみる。
国の重要文化財に指定されている石造多宝塔は、こちらを含めて全国でも2基しかないらしいから、よほど歴史的価値のあるものなのだろう。
これを作ろうと思った鎌倉時代の人たちは、どういう心境だったのか、などと思いを馳せながら、石の塔をしばらく眺めていた。
帰り際、本堂の右手側にはお守りなどを扱っているところがあり、そこで茅葺き屋根の修復費の協力を募っているのを見かけた。
良いものを見せてもらったことだし、一束分を寄進してから常楽寺を後にしたのだった。
常楽寺
- HP: 常楽寺|北向観音本坊