ミニPC活用法。Linuxをインストールして自宅サーバとして使ったり、デスクトップとして使ったり
我が家ではミニPCが3台稼働している。
うち1台はLinuxデスクトップとして、2台はLinuxサーバとして使っている。
ローエンドなミニPCでも、Linuxサーバとして使ったらかなり快適なのでは?と思いつき、実際にやってみたらこれが十分に快適だった。
これに味を占めて次第にミニPCが増えていったのだが、今ではいい選択だったと思う。
CHUWI HeroBoxは実験用サーバ
最初に買ったのは「CHUWI HeroBox」だった。
2万円くらいで購入したもので、かれこれ2年近く稼働を続けている。
いきなりUbuntu Linuxをインストールしたあとは、ルータを置いている棚に突っ込んでおり、有線LANと電源が刺さっているのみ。いつもSSHでログインして操作している。
HeroBoxの主な用途は、実験用サーバだ。
何かやってみようと思いついたら、ひとまずHeroBoxにインストールして実験している。
WordPressの実験をしようと思ったら、Nginx + PHP + MySQLを入れてみたり。
Nextcloudが良さそうと思ったらDockerでNextcloudを入れてみたり。
マインクラフトサーバを作ったらどうだろう?と思ったら入れてみたり。
家に余っていた3.5インチSSDを突っ込んで、Sambaサーバにしてみたり。
かなり雑な扱いをしていて、何かあっても、最悪、OSの再インストールをすればいいと思っていて、重要なデータは置かないようにしている。
本当にそのくらい気軽に試せる環境が2万円くらいで手に入ったと思うと、WindowsでWSLで頑張って環境を汚さないように~とか考えるより遥かに気楽でいい。
パフォーマンスの問題も感じてないし、かれこれ2年も動いているんだから実験機としては十分な機体だろう。
飽きるかぶっ壊れるまで使うと思う。
Beelink Mini S12 ProはNextcloud専用サーバ
2台目に買ったのは「Beelink Mini S12 Pro」だ。
こちらは今流行りのCPUである、Intel N100を積んだ初期のころのミニPCである。
自宅内で使うプライベートオンラインストレージとしてNextcloudを採用することにし、そのためだけに買った機体である。
Nextcloudは実験機HeroBoxでしばらく試してみて、「これはいい!」と思って本格導入することにした。
大事なデータを保管するために使うので、実験機HeroBoxで運用するのも微妙だと思い、だったらミニPCを1台買って専用機にしたらいいかな、くらいのノリだった。
購入価格は2.6万円ほど。若干、ローエンドとしては高かったかもしれないが、当時Intel N100が出回りはじめたころだったから、ちょっと値が張ったと思う。今なら同程度のものが2万円くらいで買えるだろう。
なお、Nextcloud専用機としてはIntel N100はオーバースペックで、パワーが有り余っている気がする。とはいえ、ファイル保管庫は重要なものであり、他のサービスを共存させるつもりはない。
個人的にはNASを導入するよりNextcloudを使った方が便利だと思っている。
いつの間にやらNextcloudサーバとして稼働して9ヶ月を超えていて、今ではなくてはならない存在である。
ファイル保管庫としての性質上、2年くらい使ったら買い替えるかな、と思っている。ぶっ壊れたら泣いちゃうから・・・
製品寿命はもっと長いだろうから、そのころにはHeroBoxを退役させて、Beelink Mini S12 Proを実験機にするかもしれない。
なお、こちらのミニPCもルータの棚に突っ込んでいて、有線LANと電源が刺さっているだけの状態だ。SSHでログインして操作している。
Minisforum UM773 Liteはデスクトップ機として
3台目に買ったのは「Minisforum UM773 Lite」だ。
こいつは上の2つとは別格のスペックであり、CPUはRyzen 7 7735HSを採用していて、今でもミドルレンジで通用する性能を有している。メモリは32GBあるし、SSDはPCIe 4.0を採用していて高速だ。軽めのゲームなら普通に動かせるクラスのミニPCである。
もちろん値段も別格で、9万円くらいした。上の2つを2台ずつ買えるレベル。
そんな(これまでの2台と比べれば)ハイスペックなミニPCを試してみようと思ったのは、Linuxデスクトップを日常的に使ってみようと思ったからだ。デスクトップとして使うならスペックは高い方がいい。
普段はWindows 11を使っているんだけど、Linuxデスクトップもあったら楽しいんじゃないかというノリで導入した。あまり深い理由はなくて、ロマンに走っていると言っていい。
使用感は快適そのもので、これ1台でも普通に暮らしていけると思う。というか、普通の人はこれ1台あれば十分なんだろう。
一応、ガチでLinuxデスクトップとして使っているが、長期運用するつもりはなくて、新しいディストリビューションを試す機体になっている。
Ubuntuを入れてみたり、Kubuntuを入れてみたりしていて、今はLinux Mintが稼働していたりする。
気が向いたらOSを入れ直すなんて、あまり生産的ではない。つまり、ロマンなのである。
おわりに
ミニPCを試してみたら、これがなかなかいいもので、我が家ではいつの間にやら3台まで増えていた。
ミニPCは基本的にはデスクトップ機として販売されているけど、個人的にはローエンドなミニPCはLinuxサーバとして使ってやるのがいい感じで、こういう用途にはかなり向いているんじゃないかと思っている。
消費電力は少ないし、ファンレスで静か、高温にもならず、常時稼働させるにはもって来いだ。
それこそシステムエンジニアなら2万円ほどのミニPCを1台買って遊んでみたら?と思う。スキルアップになるし楽しいだろう。サーバが作れたらやれることが一気に増えるし。
あまり調子に乗って台数を増やすとメンテナンスが面倒になるが・・・自宅サーバだったらそこまで神経質にメンテしなくても大丈夫だろうから、気軽に導入できる。
もちろんデスクトップ機として導入してもいい。その場合はケチらずそこそこのスペックのものにした方が幸せというものだろう。
そんな感じで、予算に応じて、用途に応じて、程よいラインのものを使ってみれば、ミニPCは本当にいいおもちゃになると思う。