「まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書」を読んで、本の読み方が変わった

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まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書」を読んだ。

論文の読み方や書き方を調査している中で、気になる内容だったから読んでみることにしたのだ。

まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書

論文の書き方の指南書

本書はタイトルにあるとおり、「論文の書き方」を指南する本だ。

このジャンルの本はたくさんある中でも、こちらの本は実践的でわかりやすいものだったと思う。まさかアンパンマンをあんなふうに読み解いていくとは!?と、サンプルなのはわかっていながらも、結構考えさせられるアニメだったんだな、と思った。

私が本書を読んだ中で一番印象に残っているのは、「論文には筆者の主張 (アーギュメント)が必ずある」ということだ。

冒頭からこのことについてかなり言及している。

筆者が主張したいことを論証しているのが論文なわけだから、すごく当たり前のことなんだけど、すごく重要なことだと思った。

本の読み方が変わった

そして、「それってビジネス書でも同じだな」と思った。ビジネス書に限らず、様々な本で言えることだろう。

特にビジネス書には、だいたい次のような要素があると思う。

  • 筆者の主張
  • 主張を支持する事例 (筆者の体験談、など)
  • 主張を実践する方法、ノウハウ

そういう構造だと思ってビジネス書を読んでみると、結構あてはまるのではなかろうか。

この「主張にフォーカスして読む」という発想で読むようになってから、本の読み方が変わった。

例えば、

  • まずは「主張」を押さえて、その主張を批判的に考えるようにする。肯定できそうか、意見が合わなそうか、怪しいか、とにかく評価してみる。
  • 「主張を指示する事例」はほとんど飛ばし読みでいい。
  • 「実践方法」は拾い読みで、1~3個くらい参考にして行動に取り入れられそうか検討する。

といった形で読むわけだ。

すると短時間で読めるし、筆者の言いたいことを (少なくとも自分なりには)しっかり押さえることができる。記憶にも残るし、実践しやすいだろう。

こうやって要点を押さえておけば、誰かに「それはどんな本だった?」と聞かれたときに、「筆者がこういう主張をしている本だった」と答えられるし、これが答えられたら、十分その本の紹介になっているのではなかろうか。

また、筆者の主張を紹介したり、批判したり、応用したりすれば、それはそのままブログ記事にもなる。なんと、ブロガーにも有益な本ではないか。参考になる。まあ、論文の書き方の本なんだから、ブログくらい書けるようになってもおかしくはない。と思う。

おわりに

論文の読み方や書き方について調査している中で、「まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書」を読んでみた。

かなり実践的で、理解しやすい本だったと思う。

想定外だったのは、論文の書き方を学んでいたつもりが、まず効果が現れたのは本の読み方だったところか。

本の読み方についても長年調査して実践してきたんだけど、本書でいう「主張 (アーギュメント)をしっかり押さえる」という発想が今の私には一番しっくりきている。色々と応用できそうだ。

論文を書くのはまだ先の話になるのだろうけど、まずはブログなりその他の書き物なりで本書のやり方を実践していくのもいいだろう。小テーゼを考えるのなんて、毎日やってもいいくらいだ (慣れるまで大変だろうけど)。

考えながら読んだからそれなりに時間がかかったが、筆者の主張するところは確かにそうだなと思えたし、このタイミングで出会えてよかったと思う。