田舎暮らしを楽しむ秘訣は?長野の田舎に移住して10年以上暮らしてきた、私なりの意見

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先日、岐阜市のあたりに行って都会だと思ったのだが、それを受けて、改めて考えたことがあった。

私は10数年前に東京から長野県に移住してきた口で、どちらかというと田舎の方が性に合っていると思って移住してきたものだ。

自分の移住体験からすると、この移住はすごくいいものだったと思っている。田舎に移住したといっても、私が生まれ育ったところに比べれば完全に都会だし、おかげで私基準では程よく都会らしさも享受できているわけで、大きな不満もない。

都会というのはたまに行くと面白いもので、普段から住みたいと思うようなところではなかったなと改めて感じる。

私が思うに、田舎暮らしが平気だという人と、田舎暮らしが耐えられないという人の違いの1つは、自らが渇望している欲求を満たす方法にあるのではなかろうか。もちろん、他の要因もあるんだけど、今回はここに絞って書いてみたい。

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欲求を満たす方法

田舎暮らしが平気な人は、どちらかというと、自分の欲求を自ら満たす割合が多い人だと思う。

逆に、田舎暮らしが耐えられない人は、自分の欲求を、誰かに満たしてもらう割合が多い人だろう。

だだっ広い土地を見て、「何も無いところだなー」と思うか、「ここで何をしてやろうか!」と思うかでだいぶ違ってくる。

例えば、何かを作り出すことに喜びを感じる人は田舎でもやっていける可能性が高い。

農作物を作るのが好きだとか、手芸品や陶芸品を作るのが好きだとか、コンピュータプログラムでゲームを作るのが好きだとか、そういうことを趣味にしている人たちだ。

こういう趣向がなければ、田舎というのは何も無いと感じるんじゃないだろうか。

現に、田舎に移住して来る人は、仕事で言えばライターやデザイナー、エンジニアといった人や、農業をやりたいという人、カフェなど人の集まる場所を作りたい人、といった人を多く見かける。これらの人は、何かを作り出すことを仕事としている人たちだ。

田舎移住に成功したという話を、こういう仕事をしている人によく見かけるのもさもありなん。パチンコに毎日通うのが楽しいという人で、田舎移住に成功したという事例は見たことがない (夢がないから語られないだけかもしれないけど)。

都会に行くと、あなたの欲求を満たす方法を、あなたの代わりに必死こいて考えてくれる人がたくさんいる。だから、あなたはそこに行って、お金を払ってサービスを受ければ欲求を満たすことができる。それこそ、ライターやデザイナーが作ったWebページや書籍、農家が作った農作物を手に入れることや、カフェでコーヒーを飲むといったことで欲求を満たす。

田舎には、あなたの欲求を積極的に満たしにきてくれるものが少ない。あなたの欲求を満たす方法は、あなたが自ら考えて、自ら満たしにいく必要がある。なにせ、あなたの代わりに、あなたの欲求を満たす方法を考えてくれる人が少ないのだから。それが田舎だ。

私はたまに都会に行くと、目に飛び込んでくる情報量が過剰に感じてしまってクラクラするようになってしまった。街中を歩いているだけで、あなたこういうの好きでしょ?あなたこれがやりたいんじゃない?あなたはこういうところに住みたいでしょ?あなたこれ欲しいでしょ?・・・と、ひっきりなしにアピールされている感覚になる。これが結構疲れる。

東京に住んでいたときは、こういう情報を適当に流しておけたはずなんだけど (普通に暮らせていたわけだし)・・・今は難しくなっているのを感じる。都会に住むにはリハビリが必要そうだ。

田舎にいると、そういった情報が飛び込んでこない分、余計な誘惑に惑わされず、自分のために自分で考えて行動する時間が取れるのかもしれないとすら思う。

おわりに

田舎に移住してから、10年以上が経った。

日々の生活に高い満足度を感じられている理由の1つが、私はどちらかというと、何かを作り出すことが好きで、そのために時間を使っていることにあると思っている。

もう少し抽象化すると、「何かを作り出したい」という欲求を、自ら満たすことが好きだから、田舎とか都会とかいう環境はあんまり関係なく過ごせるのだろう。そして、この欲求を満たすにあたっては、どちらかというと私は田舎の方が集中できるし、そのための時間を作り出しやすいこともあって、田舎に好んで住んでいるのだろう。

田舎暮らしを楽しむ秘訣は何かと聞かれると、「自分の欲求を、自分で満たしに行くこと」だと答える。

ちょっと都会の生活に触れて、そんなことを改めて思ったのであった。