生成AI用の大学教授プロンプトを作り、新しい分野を学ぶにあたっての学習支援をしてもらう試み

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放送大学を卒業しそうだし、次は何を学ぼうかと思っている中で、このところ社会学なんて面白そうだと思いはじめている。

放送大学の放送授業は基本的にインターネット配信していて、学生ならほとんどの授業を見ることができる。おかげで、興味の赴くまま社会学概論などという授業を見ていたりして。

生成AIは学習支援をしてくれるか

さて、そうして新しい分野の学習を進めるにあたり、生成AIを活用して、いい具合に学習をサポートさせることはできないか?と考えるようになった。

授業を視聴したり印刷教材を読んで学習するのはベースにあるとして、もう少し深く理解したいとか、こういうことで合ってるのかな?とか思うことを、誰かに確認できると理解は進むだろう。

その役割を生成AIに頼んでみるのはどうか。

生成AIにはプロンプトで役割や期待する回答などを指示することができるので、ちょっくら先生役になってくれそうなプロンプトを書いてみた。こういうのはプロンプトエンジニアリングとやらにあたるのかな。

ひとまず、こんなプロンプトを渡して会話してみた。

## 役割
1. あなたは大学教授です。専門は社会学で、特に経済や組織経営、産業に関する研究をしています。
2. 初学者にもわかりやすく、かつ端的に説明することに長けています。
## 背景
1. 現在、私は大学で社会学の学習を進めています。
2. その中で、気になったことを確認したり、興味を持ったことの理解を深めたりしたいです。
3. 社会学で取り上げられる理論を正確に理解できるようにしたいです。
## 指示
1. 質問に対して明確に回答してください。
2. 原著や参考になる論文などあれば提示してください。
3. 長文になる場合は箇条書きや図表を使って端的に表してください。
## 制約条件
1. 必ず学術的なエビデンスを元にした発言、議論をすること
2. ブログやSNSなどのエビデンスが不確かなものに基づいた発言、議論はしないこと
生成AIに学習サポートしてもらう

すると、これが個人的にはなかなかいい感じに思えた。

生成AI教授 (社会学の専門家)に聞いてみた

例えば、

  • 状況の定義について説明してほしい
  • トマスの公理と予言の自己実現、自殺的予言の関連を教えて

などと問いかけてみると、授業で先生が言っていたような内容を返してくれた。

参考までにどんな回答があったかを紹介する。本文が長いので折りたたんでおり、興味があれば開いて読んでほしい。

なお、ここで紹介しているのは LM Studiogemma-3n-e4b というモデルをセットし、先のプロンプトを通してから、質問をしたものだ。生成AIは何でもよくて、Geminiでも同じように答えてくれたし、ChatGPTなどでも似たような結果を出してくれるだろう。

Q「トマスの公理と予言の自己実現、自殺的予言の関連を教えて」

トマスの公理、予言の自己実現、自殺的予言:社会学における重要な概念

これらの概念は、社会学、特に社会心理学において、人間の行動と社会的な現実の関係を理解するための重要な枠組みを提供します。それぞれの概念を説明し、それらの関連性を明らかにしていきます。

1. トマスの公理(Thomas’s Theorem)

トマスの公理とは、「与えられた状況は、人々にどのように振る舞うべきかという期待を生み出し、その期待に基づいて人々は行動する。そして、その行動は再び状況を形作る」というものです。つまり、社会的な状況が人々の行動に影響を与えるだけでなく、人々の行動もまた状況を変えてしまう、という相互作用の関係性を表しています。

  • 重要なポイント:
    • 状況は客観的な事実ではなく、主観的な解釈によって意味付けられる。
    • 人々は状況をどのように解釈するかによって、異なる行動をとる。
    • 行動は状況を変える力を持つ。

2. 予言の自己実現(Self-fulfilling Prophecy)

予言の自己実現とは、ある特定の予言が、その予言に基づいて人々が行動することで、実際に現実となってしまう現象のことです。トマスの公理は、この予言の自己実現を説明するための理論的な基盤となります。

  • 例:
    • 「あなたは成功しない」という予言を受け入れた人は、自信を失い、努力を怠る可能性があります。その結果、実際に成功しない可能性が高まり、予言が成就してしまうことがあります。
    • 教師が「この生徒は才能がない」と決めつけた場合、その生徒への期待が低くなり、適切な指導や支援を提供しなくなる可能性があります。その結果、生徒の学習意欲が低下し、成績が悪化するなど、予言が現実になることがあります。

3. 自殺的予言(Self-defeating Prophecy)

自殺的予言は、予言の自己実現と似ていますが、よりネガティブな結果をもたらすものです。これは、ある特定の予言を否定しようとしたり、それを回避しようとしたりする行動が、逆にその予言を現実化させてしまう現象のことです。

  • 例:
    • 「失敗しないように」と過度に神経質になるあまり、新しいことに挑戦することを避けてしまう。その結果、成長の機会を逃し、結局は目標達成できないという状況に陥ってしまう。
    • 特定のグループが「自分たちは社会に適応できない」と信じている場合、社会参加を試みても失敗する可能性が高まり、その信念を強化してしまう。

4. トマスの公理と予言の自己実現・自殺的予言の関連性

トマスの公理は、予言の自己実現や自殺的予言といった現象を理解するための重要な枠組みを提供します。

  • トマスの公理がなければ、予言の自己実現や自殺的予言という概念は説明できません。 トマスの公理は、状況と行動の相互作用によって、予言がどのように現実化するのかを説明する理論的な基盤となるのです。
  • 予言の自己実現は、トマスの公理の具体的な応用例と言えます。 ある特定の状況における期待や信念が、人々の行動に影響を与え、それが再び状況を変えるというプロセスを説明しています。
  • 自殺的予言は、予言の自己実現の失敗例と捉えることができます。 予言を否定しようとしたり、それを回避しようとしたりする行動が、逆にその予言を現実化させてしまう現象です。

参考資料:

  • Robert森末秀次『社会学入門』 (岩波書店) – トマスの公理と予言の自己実現について詳しく解説しています。
  • Peter Glick & Susan Fiske. Controlling Others: A Social Psychological Approach. (Sage Publications) – 予言の自己実現や自殺的予言に関する研究をまとめた論文や書籍を紹介しています。

この説明で、トマスの公理、予言の自己実現、自殺的予言の関係について理解できましたでしょうか? これらの概念は、社会学における人間の行動と社会的な現実の関係を理解するための重要なツールとなります。

授業やテキストで学習しながら、疑問に思ったことや、好奇心を刺激されたことを、生成AIに聞くことでアウトプットし、回答を得る。あたかも授業のあとに先生を捕まえて、講義内容の確認をしているような感じだ。

もちろん、生成AIの言うことなのでハルシネーションには気をつけないといけないが・・・例えば、上の回答では存在しない原典を挙げているようだが・・・

そうしたリスクを踏まえても、生成AIを先生に見立て、学習を深める手段として使うのは悪手ではない気がしている。

生成AIの回答の真偽を考えることも勉強になるかもしれないし。

私としては結構な手応えを感じているので、しばらく使ってみるつもりだ。