第3子の出産に立ち会う。子どもが生まれてくるというのは、何度見ても神秘を感じる。
奥さんは昨晩から陣痛がはじまっていて、私や子どもたちが寝ている間にタクシーで産院に入っていた。
寝室を出ていったところは知ってたし、帰ってこないから居間で唸っているのかと思ったのだが、どうやら自力で産院に行っていたようだ。
朝になってそのことを知った私は、子どもたちを起こし、朝食を持って産院に移動する。
産院で奥さんと一緒に朝ごはんを食べていたところでは、まだ生まれる感じではなかった。診察してまだ時間がかかりそうであれば、一旦家に帰ろうということになっていた。
産院から出て一旦帰ろうとしたのだが、陣痛の感覚が10分間隔から5分間隔になり、3分間隔になってきたので、ひとまず産院の周りを散歩するくらいにしておこうか、ということになる。
助産師さんが言うには、こういう状態で歩く人なんてまずいないらしい。
ひとまず産院の周りを歩き、痛い痛いとかがみ込む奥さんの腰のあたりをなで、また歩き、痛みを堪え、、、ちょっとそろそろ産院に戻ることにした。
そうして帰ってきたら、いよいよ生まれそうになったようだ。
別室に入っていった奥さんの騒ぐ声が聞こえてくる。その間、私は娘と一緒にゆっくり過ごす。娘など「なんかきこえるねー」とか言ってた。
それからしばらくして、私もその部屋に呼ばれた。
あとは奥さんの手を握り、水が飲みたいと言えば水をあげ、栄養補給がしたいと言えば何かを口に運び、タオルで汗を拭いたり、うちわで扇いだりしながら、叫ぶ奥さんを見守っていた。
長男のときがそうだったのだが、陣痛の間隔が3分くらいのまま、それより短くはならず、騒いでは静かになり、騒いでは静かになり、を繰り返すこと何十分か・・・
そうしてようやく、生まれてくる!
今回、助産院での出産で、すごく間近で、すごくリアルだった。息子や娘は母親の股の下から赤ちゃんの頭が出てくるところとかを、持ってきたパンをかじりながら見ているし。どんだけフリーダム。
11時過ぎたころに生まれた。外を散歩していたのが10時ぐらいだったことを思うと、そこから1時間ほどで出てきたことになる。
母子ともに元気でなにより。奥さんも赤ちゃんもよく頑張った。
生まれてきたのは、私が予想していたとおり女の子で、名前もあるとき降ってわいていたので、その名前をそのままつけてあげた。
出産に立ち会うのはこれで3度目。毎回、違ったお産になる。そして毎回、同じように尊い。