Zoomでオンライン講座を開催してみてわかったオンライン講座の特徴。オフラインと同じところもあれば、違うところもある。
昨日はオンライン講座を開催してみた。
オフラインでの講座は何度もやっているが、完全にオンラインでやるのははじめてだったので、色々新鮮だった。
オンラインとオフラインを比べてみると、それぞれ一長一短があるのもよくわかった。
資料の配布
例えば、講座中に適宜資料を配布する、ということができない。
だからといって、事前に配布しておいたとしても、その資料を開いたり印刷したりできる保証はない。
できるだけ丁寧に説明して、間違いが起こりにくい形で資料を提供するしかない。
それでも全員が同じ状態 (提供した資料を持っている状態)になるかは、参加者任せになってしまう。
参加者との関わり
また、参加者との関わりがどうしても取りづらいというのもある。
私は講師として喋っているから、参加者からは認識されることだろうが、私が参加者のことを認識するのは難しい。
画面で資料を共有しながら説明しているときはなおさらだ。参加者の顔を映像ですら見ることができない。
この辺はモニタを2台用意すれば解決するかもしれない。ただ、それでも映像越しで参加者を見ていると、私が話している内容がどこまで伝わっているかな、というのの確認は難しい。
さらには、参加者同士の交流を促すのも難しい。
講座が終わると映像ごとブッツリ切れてしまうので、講座の後に「Facebookで申請してもいいですか?」「この後、食事でもどうですか?」的なやり取りができない。
人が交流するという点でいうと、オフラインで会う方がよほど柔軟にやれるだろう。
自宅で講座を開催できる/自宅で講座に参加できる
自宅で講座を開催できる、参加者も自宅で講座に参加できる、というのも良し悪しだ。
自宅で参加できるというのは一見楽なんだけど、一人で集中して講座を開催する、あるいは、参加する、というのが困難な家もある。
我が家は部屋がたくさんあるおかげで、なんとか子どもたちと離れて講座を開催することができたが、必ずしも参加者全員がそういう環境にあるとは限らない。
自宅に自分の部屋があり、誰からも邪魔されない環境を持っている人というのは、たぶんかなり少ないと思う。
子どもが乱入してきたり、ペットが乱入してきたりするなんてのは起こると思って講座を準備した方がよいだろう。
今回はこのことに結構頭を悩ませた。
グループワーク
Zoomにはブレイクアウトルームという機能があって、今回はこれをかなり活用した。
ブレイクアウトルームというのは、参加者をいくつかのグループにわけて、それぞれのグループだけで集まって会話ができるようになる機能だ。要は講座の中にグループワークを取り入れることができるということ。
今回の講座はこれを使う前提で設計していて、これはうまくいったな、と思った。
グループワークを促すというのは、オフラインでもよくやることだが、それがオンラインでもできたのがよかった。
難を言えば、それぞれのグループに別れあと、「近くに行って聞き耳を立てる」ということが簡単にはできないことだ。
ブレイクアウトルームに別れたあと、講師は好きなグループに乱入することができるのだが、1度に1つのグループに入ることしかできない。
どのグループにも入らなければ、メインルームにひとりポツンといることになる。
だから、それぞれのグループの会話がいい感じに進んでいるのか、それとも滞ってしまっているのかの判断ができない。
あと、「参加者との関わり」のところで書いたことにもつながるが、自分のグループの人とは会話するけど、他のグループの人とは全く会話をしない、ということが起こる。その結果、参加者同士の交流が生まれることはない。
これはもちろんオフラインでやっても起こることではあるが、オンラインだといっそうグループ間の関係は希薄になってしまう。
おわりに
オンライン講座をやってみたことで気づいたことが多々ある。
なんとなく想定していたけど、やっぱりそうだったか、というのもあれば、そういうこともあるのね、というのもあった。
それはもちろんオフラインで講座をやるときにも起こることだし、オンラインにはオンラインの、オフラインにはオフラインの特性があるということだ。
そういう特性を配慮しておけば、オフラインでもいい講座が作れるし、実施できるということがわかったのがよかった。
正直楽しかったので、またオンライン講座の実施を考えよう。