10数年ぶりの静岡の街は、ほとんど記憶に残ってなくて、返って新鮮な気分で歩くことができた
10数年ぶりに静岡に降り立った。
10数年前は、それこそ週3日くらい出張で静岡駅付近のホテルに滞在していたほど静岡していたわけだが、ばったりと来ることがなくなってからはや10数年経っていた。
10数年ぶりの静岡はどうなっているのだろう?
そんなちょっとした期待を胸に、10数年ぶりに新幹線で静岡駅に降り立ったのであった。10数年言い過ぎ。
さて、まず新幹線から降りた時点で、「あれ?静岡駅ってこんな感じだったっけ?」と前後不覚になる。
現実に打ちのめされながら、よろよろと改札を抜けると、そこははじめて来る場所のように記憶にない。
こんなにキレイで大きい駅だっただろうか?
ホテルは北口側に取っていたから、とにかく北口に向かうも、本当に見覚えがない。
バスターミナルがあったのは覚えているが、こんなにキレイだっただろうか?
それからホテルに向かって静岡の街に向かっていく。ホテルはいわゆる繁華街の方に取っており、街中を歩くも、まるで記憶にある風景ではなく、完全に浦島太郎状態であった。
なんとかホテルにたどり着き、チェックインしたところで、空腹に襲われたため、さっさと夕飯を取りに行くことにする。
そうしてまた繁華街に出てきたのだが、やっぱり記憶にない。
しばらくウロウロと歩き回っているうちに、そういえばこんな形のビルがあったな、このドンキは覚えている、アーケードあったあった、このお店には行ったことあるな、と少しずつ記憶と照らし合わせることができるものが増えていった。
せっかくだからと、昔、通ったお店に行ってみたら、そのお店の中は当時から変わらない感じだった。ただ、店長さんの髪が白くなっていた。時間の流れを感じた。
10数年ぶりに訪れた静岡の街は、まるで初めての街に訪れたかのようだった。
まあ、そのくらい人の記憶というのは曖昧なものなのだろう。
返って新鮮な気持ちで静岡の街を楽しむことができたと思っておく。
また訪れたときにも同じことを言っているかもしれないが、そのときはまた人生の楽しみができたと思うとしよう。