人生ではじめて、ヒゲを伸ばしてみる
人生ではじめて、ヒゲを伸ばしてみている。
メガネを買い替えたときに、奥さんの意見をふんだんに取り入れた。というかもう奥さんに選んでもらった。
ある意味、奥さんのリクエストに答えたのである。

そして、次の奥さんのリクエストがヒゲだった。
鼻の下の口ひげだけ伸ばしたら似合うんじゃないかということで、伸ばしてみることにした。それ以外はひとまず剃っている。
こうして実際にヒゲを伸ばしてみると、色々と気づくことがあるものだ。
ついつい気になってヒゲを触ってしまうとか。
鼻をかんだときにティッシュがヒゲに絡まって残ってしまうとか。
ハンバーガーにかぶりつくと汚れるとか。
寝るときに常用してきた口テープが剥がれてしまうとか。
鼻の下だけ残すにあたり、口周りを剃るときに意外と気を使うものなんだとか。
今は伸ばすに任せているが、そのうちこれを「整える」という作業が必要になってくるのだろう。
そのときはどんな機材がいるのだろう。クシとハサミがあればいいのか?
ヒゲを伸ばしてみることで、こうも未知の世界が開けていくものだ。
娘たちは、たまに触りに来ては「フカフカしてる」という。そのまま頬ずりしてやると「やめて!」と言われることもあったりして。
リクエストしてきた奥さんには好評だから、ひとまずこのまま伸ばしてみるつもりだ。これまでここまでヒゲを意識して伸ばしたことがなかったので、かなり新鮮な気分である。
果たして、私のヒゲはどこまで伸びるのだろうか。







