「Zoteroのすすめ」フリーの文献管理ソフトを超簡単に解説した本
「Zoteroのすすめ」という本を見かけたので買ってみた。
Zoteroは文献管理ソフトなどと呼ばれるアプリケーションで、学術論文の管理などに使われるものだ。
私は去年あたりから心理学分野の学術論文を読んでみようと一念発起。それからちょくちょく読むようになり、論文をうまく管理するソフトは無いかと探したところで、Zoteroにたどり着いた。
フリーだし、軽快に動くし、論文を管理するには便利だとは思っていた。
他にも似たようなコンセプトの文献管理ソフトはあるのは知っているんだけど、使ったことはない。そこまで論文を読みまくっているわけでもないし、、、
そんな状況だったんだけど、放送大学の卒業研究に挑戦することを考えはじめたところで、本格的に論文を読む気になり、Zoteroを改めて使っていこうと思うようになった。
ひとまず気になった論文をZoteroに突っ込んで、論文を読みながらマーカーを引いたり、メモを作ったりしてみていたんだけど、もっとうまい使い方があるのか、実際に使っている人はどうやっているのか知りたいと思っていたところだった。
Zoteroの解説本とか皆無だし、Webで軽く紹介しているのはみかけるけど、実際のところどうなの?もっと「そんなこともできるのか!」とかびっくりするような使い方は無いのか?と常々思っていた。
そんな矢先に本書を見かけたので、買ってみることにしたのだった。
ようやく本書の紹介に入れる (笑
本書はZoteroを10年以上使ってきたという医師によるZoteroの紹介本で、Zoteroの導入から一通りの使い方まで書かれている。
100ページもない薄い本で、1~2時間もあれば読み切れるだろう。
Zoteroの解説本というよりは、筆者なりのZoteroの使い方を紹介しているものだ。だから、Zoteroの機能を網羅しているわけではないし、私としては「そんなこともできるのか!」と思うような真新しい機能の紹介もなかった。
とにかく論文でも何でもZoteroに放り込んで、探し出して、(読んで、)引用文を生成する。その一連の流れがつかめればOKのようだ。
逆に言うと、Zoteroってだいたいそんなもんなのね、実際に長年使っている人でもそのくらいの機能を使ってるだけなのね、というプラクティスがわかったことが収穫だった。Zoteroにそこまで夢を持たないでよくなったとも言える。もともと文献管理ができればいいわけで、その点では最低限必要な機能は揃っているみたいだしね。
むしろ、最後のR Markdownの紹介が一番新しい発見だったかもしれない (笑
論文を読み込むときのメモの使い方とか、もう少し突っ込んだ事例があれば知りたかったけど、そのあたりは一切触れられてなかった。筆者は全く使ってないのか、あるいは紹介できるほどに使い方が定まってないのかはわからない。
結局のところ、自分なりにZoteroを使い続けて、うまい使い方を模索していくべし、ということなのだろう。
Zoteroの使い方を頑張って研究していると目的と手段が入れ替わってしまうし、ほどほどにしておくとしよう。