現状に不満を持つのはいいが、今には満足した方がいい。幸せというのは「今」にしかないのだから。
現状に不満を持つのはいいが、今には満足した方がいい。
これは私がコーチングやカウンセリングをしているときに、クライアントさんによく口にしている言葉だったりする。
自分自身でも結構当てはまるところがあって、ふとそういうことを思うことがある。
現状というのは、自分が置かれた今の状況だ。
どんな仕事をしていて、どんな働き方をしていて、収入がどのくらいで。あるいは、家庭がどういう状況で、住んでいるところがどうなっていて、楽しみが何で、つまらないことが何か、などなど、今の自分がある全ての状況のことだ。
もっと稼ぎたいとか、仕事をもっと楽しいものにしたいとか、もっと家族と親密になりたいとか、そう思うこと自体は至って健全な欲求だ。
現状に不満を持つこと自体はいいのだ。
ただ、そういうことに囚われ過ぎると、「どうもうまく行っていない自分」というのに焦りを感じてきたりする。
このままでいいのだろうか、やりたいことがやれてないんじゃないか、最近全然楽しくない、もっと私にはふさわしい仕事がある、、、
そんな風に思うようになってくると、何も楽しめないし、何も手につかなくなる。
だからこそ、今には満足した方がいい。
今、ここにある自分のことを満足することができれば、大抵の不安はなくなる。本当に0になるのだ。
なにせ、不安は未来の想像から来るのだから。
美味しいものを食べて、面白い映画を観て、ブログを書きながらビールを飲んで、「ああ、私は今、幸せな時間を過ごしているな」と思えるかどうか。
今、ここにある自分に満足すると、とてもいい時間を過ごせることになる。
現に私は幸せだ。仕事を終え、家族は寝静まって、私が好きに過ごせる時間で、あとは寝るだけ。そんな時間に、うまいビールを飲みながら、好きなようにブログを書いているのだから。心安らぐ時間である。
仮にここで、ブログに書くネタが浮かんでこなかったら、どうだろう。
1日1本は公開すると決めていることに焦りを感じるかもしれない。早く「ゼノブレイド」をプレイしたいのに、記事が書けなくてうだうだとネットサーフィンをしているかもしれない。
そうして次第に焦っていくのだ。
私たちは、いつの間にか過去のできごとに囚われ、怒りや後悔に駆られる。そして、いつの間にか未来に思いを馳せ、不安になってしまう。
過去や未来に意識が移ろうことで、不安や恐れ、怒り、喪失感などに襲われる。
そんなときこそ、「今、ここにいる」ことを感じることが大事だ。
私たちが過ごしている時間というのは、紛れもなく「今」なのだから。
外からはカエルが鳴いている声が聞こえ、隣で動いている扇風機の音が聞こえ、その風を感じ、お尻の下は椅子に密着して、少し蒸れている。
そんなことを感じている瞬間には、不安というのはどこにもない。
これが、現状に不満を持ってもいいが、今には満足した方がいい、ということだ。
心安らかになるときは「今」しかなくて、どんなに素晴らしい (と想像する)未来よりも、すぐに得られる最高のプレゼントなのである (注: 英語のpresentは、贈り物という意味の他に、現在、という意味もある)