Chromebookの導入を考えるなら、「Chromebookは何ができるのか」という問いよりも、「自分はパソコンで何をしているのか」を問う方が正解に近づくという話
ChromebookのCMが流れているとかで、にわかにChromebookへの注目が増えている感じがする。Twitterを見ている限りそんな感じがする、というだけだが。You Tubeでそれっぽいのを見つけたので貼っておく。
うん、すごいCM (笑
そうして注目が増えてきている中で、「Chromebookって何ができるの?」というような問いを見かけて思うのが、その問いではあなたの欲しい情報はたぶん得られないんだよな、ということ。
私はChromebookを使いはじめてもうじき3ヶ月になるくらいのものだが、これまでメインマシンをMacにしたり、Windowsに戻ってきたり、Chromebookを導入してみたりとしてきた経験からして、パソコンの移行を考える際に、相手方のパソコンを見ながら、「XXって何ができるの?」という問いはあまり役に立つことがない。
この問いが本当に問いたいことは、「Chromebookは私に何をもたらしてくれるの?」とか、身も蓋もない言い方をすれば「私にとって何かいいことあるの?」という問いだったりするからだ。
そもそも、自分にとって最適な手段なんて誰も教えてくれない。自分がどのようにパソコンを使っていて、何を求めているかなんて、他の誰も知らないからだ。
だから、「Chromebookって何ができるの?」という問いかけを続けて色々見て回るより、別の問いを立てた方がよっぽど前に進めると私は思う。
どんな問いがよいかというと、「私はパソコンで何をしているのか?」という種類の問いだ。
自分がパソコンを使って何をしているのか?という現状を知ることだ。その上で、Chromebookというのが自分にとって使い物になりそうかを考えてみる方が確実に前進する。Chromebookを試すか試さないかを決められる。
ちなみに、Chromebookの導入に関して検討するポイントで言うと、現状分析はかなり簡単だ。次の2つのことがわかればいい。
- ブラウザを使ってやっている作業は何か
- ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業は何か
普段の作業をこの2つに分類してみるといい。例えばこんな感じだ。
1. ブラウザを使ってやっている作業
- Facebookの閲覧、投稿
- Twitterの閲覧、投稿
- You Tubeの閲覧
- メルカリで売買
- Yahoo!ニュースの巡回
- その他Webページの閲覧
2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業
- メール (Outlook)
- Word
- Excel
- Power Point
- Kindle本を読む (Amazon Kindleアプリ)
- テキストの打ち込み (さくらエディタ)
といった感じだ。
特に2つ目の「ブラウザ以外のアプリ」を列挙するとよい。何なら1週間くらいパソコンを使いながら、ブラウザ以外のアプリを使ったときに、そのアプリで何をしたかをメモるだけでいい。
あなたが「パソコンを使って何をしているか?」がわかれば、あなたが問うた「Chromebookって何ができるの?」という問いの答えがこれから導ける。
Chromebookを導入することでハッピーになれるかどうかがわかると言ってもいい。
つまり、あなたにとって「Chromebookって何ができるの?」かというと、
- 「1. ブラウザを使ってやっている作業」はできる。もしかしたらもっと快適に。
- 「2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業」は全くできない。
ということである。
もちろん、「2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業」を「1. ブラウザを使ってやっている作業」に寄せていくための工夫はできる。それで「2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業」がなくなるようであれば、あなたはChromebookを導入するとかなりハッピーになれると思う。
(注: 他にも、Chromebookの中にはAndroidのアプリを動かせるものもあるので、これも「2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業」の代替案に加えられる可能性がある。ChromebookにおけるAndroidアプリの使用に関しては少々ややこしい話にもなるからここでは言及しない。まずはシンプルに、上記2点をベースに考えを進めていく)
ただ、多分、すべてのことを「1. ブラウザを使ってやっている作業」に寄せていくことはできない。
ここが判断のしどころだったりする。
どうしても1台のパソコンで全部完結させたいなら、迷うことはない。Chromebookはやめた方が無難、ということになる。
私はこういう発想でChromebookを導入した。
- 「2. ブラウザ以外のアプリを使ってやっている作業」のうち、かなりの部分を「1. ブラウザを使ってやっている作業」に移行した
- 全部は移行できなかったけど、パソコンを使ってやる作業のうち、大部分が、そして、多くの時間が「1. ブラウザを使ってやっている作業」なので、その部分が快適になればそれでいい
という発想だ。
現状分析をして、「できること」も「できないこと」も踏まえた上でChromebookを導入し、「できること」がもっと快適になったから、不満がない。
もちろん、Chromebookを使いはじめてから、検討が不十分だったことがないとは言えないが、私にとってはそれほど問題でもなかった。
可能であればその作業自体をやめたり、「ブラウザを使ってやれる作業」に移行したりしている。
それよりも、サッと動いてパッと使える快適さの方が私には重要だった。それが5万円以下で手に入ったのだから、ノートパソコンを買ったにしても、すごくコスパがよかった、と思っている。
私にとって2台目のChromebookとなった「HP Chromebook x360 14b」は、実際かなり快適な端末だと思う。
こうしてブラウザを開き、WordPressの記事投稿画面を開いて、ガシガシ新規記事としてこの記事を書いているところだが、こういう作業だけだったら、我が家のハイスペックマシン「HP Pavilion Gaming 15」と変わりない快適さを感じている。
ただ、写真の現像やら動画の編集をしたり、PCゲームをしようと思ったら、「HP Pavilion Gaming 15」が明らかに強いに決まっている。
とはいえ、写真の現像やらの作業をする時間より、ブログを書いたりする時間の方が圧倒的に多いから、私はChromebookを導入してよかったと思うし、コスパもいいし、快適だなーと思って使っているのだ。
ブロガーだったらChromebookはあり、と言われるのはこのあたりから言われているのだろう。私もそう思うし。
おわりに
「Chromebookって何ができるの?」という問いに対してあれこれ答えを探すより、「自分はパソコンを使って何をしているか?」を地道に調べた方が判断はしやすいし、間違いは少ない、と私は思う。
逆にいうと、自分がパソコンを使って何をしているかもよくわからないんだけど、Chromebookは自分を満足させてくれるかな?などと考えても判断しようがないだろう。その問いに答えてくれる人は多分いない。
一番手っ取り早いのが買って使ってみる、なんだけど、よくわからないものを買うのものなー、という気持ちもわかる。
なので、Chromebookに興味があるなら、まずは自分がパソコンを使って何をしているのか、現状分析をしてみるといいと思う。
そうすれば、試す価値があるかの判断材料が一気に増えるからだ。
私はそうやって検討した上でChromebookを導入して、今は満足している。