夏の暑い日にクーラーの効いた室内で熱いラーメンを食べる幸せ。エネルギーの無駄遣いをしながらエネルギーを無駄に蓄えてきた夏の思い出。
ある夏の暑い日に、ラーメンを食べたいと思った。
しかも、ただラーメンが食べたいわけではない。
カンカンに晴れた暑い夏の日に、ガンガンにクーラーが効いた部屋の中で、アツアツのラーメンを食べたいのだ。
なんというエネルギーの無駄遣いであろうか。
そんな欲望に誘われて、「横浜家系ラーメン 佐久魂心家」さんを訪れた。
魂心ラーメン
注文したのは「魂心ラーメン」。いつものように、醤油ベース、味濃いめ、油少なめ、でオーダーする。
「カンカンに晴れた暑い夏の日に、ガンガンにクーラーが効いた部屋の中で、アツアツのラーメンを食べたい」という欲望は満たされそうだ。
しかも、そんなエネルギーの無駄遣いをしてまで私が取り込んだラーメンエネルギーは、カロリーは、使う当てもなく、私の身体の中にただ蓄えられるだけなのだ。
ますますエネルギーの無駄遣いをしている気がしてならない。
そんな背徳的な気分の中、佐久魂心家さんではランチタイムは麺大盛り無料だとか言うのだから、さらにエネルギーを蓄えることになってしまう。
さらには、ライスが食べ放題である。
エネルギーの無駄遣いを重ねがけし過ぎであろう。これはバフなのかデバフなのか、もはやよくわからない。
ラーメンにはいつものように豆板醤を入れ、にんにくを入れ、生姜を入れて、胡椒をかけて食べる。これがたまらない。
しばらくすると、大盛りだった麺を食べ尽くしてしまう。
だが、スープがまだまだ残っている。
スープはうまいが、ただただそれだけ飲むのも少しつらい。
そういうときは、ライスを投入する。
ああ、ラーメンライス。甘美な響き。
一応、断っておくと、ライスは食べ放題だけど、最初に茶碗によそってきたものを、そのままラーメンスープに投入している。流石に1杯を食べ終え、ラーメンライスのためにおかわりしてきたわけではない。流石にそれはお腹がいっぱいになって辛いからだ。
そうしてライスを投入したことで、あっさりとスープまで飲み干してしまったのだった。この状態を「まくり」というらしい。
佐久魂心家さんでは「まくり証明書」なる証明書まで発行してくれる。溜めるといいことあるらしいよ。
おわりに
カンカンに晴れた暑い夏の日に、ガンガンにクーラーが効いた部屋の中で、アツアツのラーメンを食べたいという欲求を満たしてきた。
なんというエネルギーの無駄遣いだろう。
しかも、接種したエネルギーは使う当てもなく、私の体に無駄に蓄えられるだけなのだ。
エネルギーの無駄遣いにも程があるというもの。
ただ、人間というのは合理的にできていないものなのだ。かのノーベル経済学賞を取った心理学者も言っていた (たぶん)。
そうして、少しの背徳感と、大きな満足感と、大きなお腹を抱えながら、店をあとにしたのだった。
そんな夏の思い出。
たまにはこういうランチもいいだろう。